Tsuma Jinja
所在地: 宮崎県西都市大字妻1番地
御祭神: 木花開耶姫命
ご利益: 家内安全、開運招福、厄除け、恋愛成就・縁結び、安産祈願
天孫瓊々杵尊の妃・木花開耶姫命を祀る式内社で、日向国総社・二宮の論社としても知られる古社です。二神が出会い結ばれた伝承の地に鎮座することから、縁結び・安産・子育ての神として篤く信仰されています。木花開耶姫命が御子の子育てのために甘酒を醸したという伝えから「日本清酒発祥の地」の碑が立ち、毎年7月7日には御神像に化粧を施して花嫁姿に装う「更衣祭」が行われます。本殿南側には国の天然記念物「妻のクス」(推定樹齢約1200年)がそびえ、楠の一部で作られた「千年楠の洞洞木」をくぐって願掛けをする参拝者も多く訪れます。
海幸山幸ものがたり 序章 その二
「わたしからは、申せません、父が申します」
地上に降りた瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)は、笠沙の岬で美しい娘に出会いました。名を尋ねると、娘は「山の神・大山津見神(おおやまつみのかみ)の娘で、神阿多都比売(かむあたつひめ)、またの名を木花之佐久夜毘売(このはなさくやひめ)と申します」と答えます。尊が妻に迎えたいと告げると、姫は「わたしからは申せません。父が申します」。尊が使いを送ると、父の神はたいそう喜び、たくさんの品とともに姫を送り出したと『古事記』は伝えます。
天から来た神(天津神)と、この国の神(国津神)の娘との結婚です。都萬神社の社伝では、このとき事勝国勝長狭神(ことかつくにかつながさのかみ)が仲人に立ち、婚礼の儀式が行われたといわれます。この神は『日本書紀』で、降り立った尊を迎えて「ここに国があります。どうぞお心のままに」と、この地をすすめた神として登場します。
都萬神社は、木花開耶姫命をまつる古社です。「都萬」は「妻」の意味で、尊が姫を見初めたことから縁結びの神として親しまれています。平安時代の承和4年(837)には「妻神宮」として史書に名が見え、延喜式にも載る式内社、日向国二之宮と称えられてきました。毎年7月7日の「更衣祭(こういさい)」では、姫の御神像に婚礼衣装を着せ、白粉と口紅をさし、角隠しをかぶせて花嫁の姿にととのえます。約500年続くとされ、社伝ではこれが日本の婚礼儀式のはじまりといわれています。
姫は、たった一夜で身ごもりました。ところが尊は、その子が本当に自分の子なのかと疑ってしまいます——。
物語のつづき:霧島東神社(前の章:峰に降りた天孫) / 木花神社(次の章:炎の中のお産)
物語は『古事記』『日本書紀』の伝承と、都萬神社の公式サイト、宮崎県観光協会・西都市の紹介をもとに当アプリがまとめたものです。